胃がんは、大腸がんに次いで日本人の多くかかるがんです。2018年の調査において、男性はおよそ9人に1人、女性はおよそ19人に1人が、一生のうちに胃がんと診断されています。胃がんはかつて日本人のがんによる死亡数の第1位でしたが、検査法・治療法が向上したことにより、男性では肺がんに続き第2位、女性は第4位となっています。出典:人口動態統計2018年(厚生労働省大臣官房統計情報部編)
現代において胃がんは、早期発見・治療で、ほとんど治すことができるようになってきました。定期的に検診を受けて適切な処置を行うことで、過剰に恐れる病気ではなくなっています。定期的ながん検診を忘れずに受けましょう。
胃がんが発生する原因については、多くの研究が行われており、いくつかのリスク要因が指摘されています。
- 多量の塩分
- 多量の飲酒
- 喫煙
- ヘリコバクターピロリ菌 ※
※ ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜に生息している細菌です。感染した人の全てが胃がんになるわけではありませんが、胃がんの危険因子のひとつとされています。
その他にも、夜食、早食い、食べ過ぎといった不規則な食習慣やストレスも胃に負担をかけます。胃がんは、胃の粘膜内の細胞が、何らかの刺激や原因で、がん細胞となることで発生します。
胃への刺激を減らすことで、胃がんリスクを下げることができると考えられています。胃がんの予防には、定期的な検診だけでなく食生活の見直しと中心とした、胃をいたわる心がけがとても大切です。
胃がんは、初期の段階では、これといった自覚症状がありません。胃が重たい感じ、食欲不振といった症状が長く続くようなときは、検査を受けるようにしましょう。吐き気、嘔吐、下痢、便秘、黒いタール状の便が出るなどの症状がある時も同じです。
※当院では大腸内視鏡検査、大腸のバリウム検査は行っておりません。
※胃の内視鏡検査は、検査機器の故障により現在、当院では行うことができません(2024年7月現在)。
内視鏡検査をご希望の患者様には、近隣の医療機関をご紹介させていただきます。
X線検査
胃部X線検査は、いわゆるレントゲン(バリウム)検査です。レントゲンで胃の内部を撮影する検査方法です。バリウム(造影剤)と、胃を膨らませる炭酸ガスを発生させる発泡剤を利用することで、胃のひだの状態や変形の有無などを調べます。
ピロリ菌の検査と治療ついて
当院では、検便によるピロリ菌検査を行っております。ピロリ菌は、薬の服用による除菌療法で退治することができます。